日々の渇き 雑音を吐く

違和感 可視化できない言葉 音と 渇き

よく動く目 往来の中

平等  真夏

平等  愛情

 

焼け付いた

 

孤独か  羨望か  なにか 呟いた

 

「しんじまえ」

 

目だけを動かして

そう言った

 

子供たちは  どこまでも  飛べたのに

 

つま先しか  見ない大人になり

抜け落ちた  髪の毛のように

秋が来た

 

「しんじまえ」

 

目だけを動かして

 

そう言った

 

モノクロ  朝日が昇る

 

絵画の中から臭う

 

人の業

 

泣いた数だけ

拾い上げては  捨てた命

 

「しんじまえ」

 

目だけを動かして

そう言った