emergence
いつも 内側は 穏やかに 燃焼していて
じりじり 少し 焦がれている
焦燥と 興奮の 入り交じる
期待と 恐怖の 溶け込んだ
帯のような
らせん
静かに目を閉じていたとしても
誰かの裸に触れていたとしても
目の前で血が流れていたとしても
芯のところで
くすぶるものは
赤黒い 熱のかたまり
生きているということは
発熱しているということ
熱に溢れた街が
整然と 時に 猥雑に
立ち上る煙のように
巻き上げていく
命の ちからと 命の 罪深さ
熱の 影響力と 危険
全てをはらみ
僕もまた
生きているということ
命と命が
近くにあること
危険で 力強く
激しく 押し進めて
正しく
時に危うく
とぐろを巻いている
その中の小さなひとつ
僕の 熱
あるもの全てが
持つ
熱
恐ろしく 尊く 儚く 狂おしく
とめどない