日々の渇き 雑音を吐く

違和感 可視化できない言葉 音と 渇き

夏の匂いと ふるさとの記憶

あの時の  かたくなさ

信じて疑わなかったもの

僕はいくらかましになったよ

それらは失ったけれど

 

きみの  痩せぎすな  おしりを思い出す

 

あの時の  雨の匂い

帰り道の  苦しさ

絶対と思った約束

僕はいくらかましになったよ

それらは失ったけれど

 

きみの  タバコの吸殻と

ピアスのあいた舌を思い出す

生き物の匂いにあふれた部屋で

お腹が痛いふりをして

一日中  してたこともあったよね

 

あの頃の

絶望も

興奮も

欲望も

可能性も

自信も

過信も

狂気も

あからさまな  過ちも

 

 

僕はいくらかましになったよ

それらを  失ったけれど

 

いまここで   生きているよ

 

きみの  細く  つめたい  長い指

傷んだ  長い髪

安物のグラスと

キラキラした  安っぽい幸せが

 

とても懐かしいよ

 

僕は今

 

幸せかな

 

君から

 

なんと言われるだろう

 

君もまた

 

変わったのだろうか

 

どこの空で

 

なにを

 

不幸せで  くすんだ  綺麗な顔を思い出す